長野県野沢北高校 南館 【新築】佐久市

野沢北高校南館 外観
使用木材長野県産材率99%超
平成28年度省エネ基準達成
野沢北高校南館 建築メモ

所 在 地 長野県佐久市
構造・規模 木造平屋建て
      (使用木材県産率99%超)
建物用途  学校 校舎
工事種別  新築
竣 工 年 2019年

県産材利用の外壁、車いす対応の3枚引戸と段差のない設計

玄関を演出する県産材の仕上
車いす利用を考えて玄関は3枚連動引戸
渡り廊下から生徒面談室まで段差ゼロ

長野県の公共工事で、野沢北高校の一部の教室をトイレに改修し、その教室を移すために南館を新築しました。

「できるだけ県産材を活用をしてほしい」

長野県からできるだけ県産材を活用をしてほしいとお願いされたため、框を除いた全ての木材に県産材を使用しています。(使用木材県産率99%超)

通常の県産材は死に節などの構造欠陥を抱えるものが比較的多いことから、構造部材に使用する木材の選定に多くの時間を掛けました。1本ずつ実物を並べながら実に4時間以上の時間をかけ、慎重に吟味して決定したのが今回使用した木材です。不採用になったものは非構造材に転用されます。

設計と積算を同時進行することで性能とコストパフォーマンスを両立します

基本設計の段階から一級建築士兼建築コスト管理士が設計・積算を同時に行った本件は、性能とコストパフォーマンスに優れた建物になりました。

環境負荷についても平成28年度省エネ基準に適合し、環境にやさしくとても過ごしやすい教室です。

高窓の光があふれる前室から襖を開けた和室は、県職員の方から「まるで旅館のように綺麗な部屋になった」とお褒めいただきました。施工者さんが本校の卒業生だったこともあり、とても丁寧な仕事ぶりも好評でした。

和室は女子休憩室という名前ですが、華道や囲碁将棋など和室に合う班活動でも利用されるそうです。

女子休憩室(和室)
框以外の木部は全て県産材で造られています
写真奥の前室には高窓からの光が指しています

生徒面談室
温かみのある空間

生徒面談室
渡り廊下から段差無しで到達できる設計になっています

周囲の景観に馴染むファサード

側面ファサード
校舎や渡り廊下から見える姿です 周囲との調和を意識したデザインになっています

倉庫
ハシゴや器具を立て掛けても良い様に天井まで合板仕上になっています